東急とJR北海道は、今年で4回目となる観光列車「THE ROYAL EXPRESS 〜HOKKAIDO CRUISE TRAIN〜」を北海道内で2023年7月〜9月に運行します。
2020年から毎年夏に運行
東急グループの伊豆急行が保有する「THE ROYAL EXPRESS」こと2100系車両は、ドーンデザイン研究所(東京都板橋区)を主宰する水戸岡鋭治氏がプロデュースした贅沢な内装が特長のクルーズトレインです。普段はJR東日本の横浜駅を起点として伊豆急行線に直通運行しており、伊豆エリアの自然や味覚を楽しめるクルーズプランとして販売されています。
JR北海道と東急はこの列車を北海道で「HOKKAIDO CRUISE TRAIN」として走行させ、道内各地を周遊する旅行商品を仕立てるプロジェクトを2019年に立ち上げました。当時は、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震の影響で観光需要が低迷していた時期で、道東エリアを中心とした観光資源の魅力を提案し、地域活性化につなげていくことが目的です。
両社のほか、運行に必要な電源車を東急電鉄に譲渡したJR東日本、車両を北海道まで回送運搬するJR貨物がプロジェクトに参画し、4社連携で2020年8月28日の初回運行を実現しました。同年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、予定していた一部の日程が中止となり、合計運行回数が5回から3回に減らされる多難な幕開けとなりました。
2021年も夏シーズンの運行が決まり、運行回数は7回へと拡大しました。ノスタルジックな街並みが人気の小樽での前泊プラン「銀鱗荘でのプレミアムな一刻(ひととき)」がこの年に初めて販売されました。
続く2022年夏は全8回運行されました。釧路川源流の屈斜路湖でのカヌーなどのアクティビティを取り入れ、道東の自然やゆったりとした滞在時間をより楽しめる特別プラン「HOKKAIDO CRUISE LIMITED」が初めて設定されました(2023年「THE ROYAL EXPRESS 〜HOKKAIDO CRUISE TRAIN〜」の各プランなど詳細は下の図表を参照)。
新コース追加で運行回数も最多に
第4期となる2023年は7月〜9月の運行で、運行回数は全9回へとさらに増やされます。いずれも札幌駅発着で、地元の料理人が手掛ける列車内での食事をはじめ、ホテル宿泊、現地観光などを含む3泊4日の行程の旅行商品として東急が販売します。
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今期は宗谷本線に初めて「THE ROYAL EXPRESS」が乗り入れ、日本最北の地・稚内へ向かう新たなプラン「HOKKAIDO 日本最北端の旅」が提供されます。宗谷岬から果てしなく続く海や空を眺める体験ができるほか、専用バスで走行するドライブルート「オロロンライン」からは、美しい利尻富士や手つかずの大草原の絶景を楽しめます。
基本プランの「HOKKAIDO CRUISE TRAIN」はリニューアルされ、十勝平野の壮大な大地、世界自然遺産の知床、絵画のような風景の富良野・美瑛などに立ち寄り、北海道の醍醐味を存分に感じることができます。北海道の大地により触れ合える「HOKKAIDO CRUISE LIMITED」、小樽の名宿で過ごせる前泊プラン「銀鱗荘でのプレミアムな一刻」も引き続き設定されます。
各日程とも2023年2月6日(月)から公式Webサイトなどで販売が開始します。2名1室利用の場合、基本客室の旅行代金はお一人につき82万〜88万円です。1回あたりの募集人数は最大で15組30名となっており、申込者が多数の場合は抽選販売となります。